物件を直感で「これだ!」と思ったら、もう決めてしまっていた。
元焼酎バーの跡地、商店街には近いがメイン通りからは奥まっている、駅からは8分とかなり歩く。
店の前に路上駐車するスペースもほぼない。今まで見た物件があまりにも理想からかけ離れていたからか、とても良く見えた。
家賃の安さ(場所を考えれば決して安くはなかったが、、)ほどよい広さ、半分居抜きなので工事費が抑えられる、ほどよい人通りなどで決めた。
そこからは展開は早い、高校の友達が一級建築士を紹介してくれて工事等は全て手配してくれた。
調理機器も買い揃えた、これも高校の友達が調理機器屋で働いていたので安くして貰った。
食器や細かな道具は業務用品店やネットで買った。ないものは合羽橋に行ったりして揃えた。
正直、自己資金では足りずに借金をするしかなかった。
キッチンは全部工事なので排気ダクトやガス官工事、キッチンの床をはがしてグリストラップ(水道管が油でつまらない用にするための地面に埋められた水槽)の設置、エアコンの取り付け、、
思った以上の開業費、まさに賭けだった。
市役所へ行ったり、ハローワークへアルバイト募集しに行ったり、あっという間に2ヶ月ほど過ぎた。
店の名前は「麺屋 こたじ」とした。
2010年6月8日、開店。
自分の店を持つ!企業や会社等にぶら下がらずに自分の力で生きる!
そうしたかった、
ラップで一生生活していく事が困難と悟り、仕事をしながらやっていくスタンスの思考になってからは「自分の店を持つ」それが目標だった。
一つの夢が叶った瞬間だった。
■■続く■■